vol.3
三重県 津市 美杉町 坂本 幸(サカモトコウ)さん
さて、幸さんが何やら奥から大きなものを持ってきました。
何でしょう。
紙芝居です。
7作ほど書かれたという紙芝居。
表情豊かな人物たち。色使いや絵の具の厚みがよりリアルや感情を思い起こさせてくれる。
主に美杉町の本当のお話や歴史の物語。
なんと休みの日を利用しながら、幸さんご自身で書かれたといいます。
(NHKテレビにも出られたそうです)
悪いことを企むお坊さんとその百姓たちが言霊となったお姫様が活躍するお話。
実話と言います。
所々に現代社会の風刺をするような表現もあり、考えさせられる。
幸さんの語り口がとても良かったのもあり、僕たちは紙芝居の中にどっぷり浸かっていました。
気づいたら時間が経っていた。
紙芝居を見るのはいつぶりだったかわかりません。
今、こうして社会に出て、働いて、いろんなしがらみに揉まれた中で、今こうしてまた『紙芝居』を見ると、今までの自分の人生に重なるところも多々ありました。
僕の大好きだったおばあちゃんの姿が幸さんに重なって、少しウッとなった瞬間もありました。
幸さんは本も出版されております。
後世に伝えるため、長きにわたって書き上げた美杉村のはなし。
どこかで見つけたら是非一度手に取ってみてください。
つづく。