yunou vol.14 3of4

大阪府大阪市

TAKAMURA COFFEE ROASTERS

岩崎裕也さん


岩崎さん第3回目。

今回は岩崎さんがどう今に至るのかを綴らせていただきます。

元々はコーヒーと縁もゆかりもなかった業界にいた彼は

ここ、タカムラコーヒーロースターズにてコーヒーキャリアをスタートしました。

コーヒー好きが興じて、今やコーヒー界ではかなり名の知れた人物となっています。

特に岩崎さんといえば、『焙煎』。

2018年のジャパンコーヒーロースティングチャンピオンシップでは準優勝という輝かしい成績を収めました。

岩崎さんは言います。



『死ぬほど勉強した』と。




やはり直接聞くと、その一言に改めてその凄さが伝わりました。


努力の結果が今こうして凝縮され人生の生き血になっている。


本当にかっこいい

7、8年くらい前にタカムラで働き始めた岩崎さん。

当時30歳だった彼は、崖っぷちからコーヒー業界に入りました。

営業時間外に誰にも使われていなかった小さな焙煎器を使って、トライ&エラーを繰り返す日々。




しかし、答えがわからない。

豆は焼けているけど、’’適切’’に焼けているのかどうかがわからない。



その答えがわからないからこそ、答えを探すために色んな人たちに焼いた豆をひたすら持っていって感想を聞くことを繰り返す。

それをやり続けて、やってやってやり続けて自分なりの答えを探したといいます。




素材に対しての適切なゴールを導く。

過程を弄るばかりでは最初と最後が繋がらなくなってしまうこともある。

これは料理の業界でも同じことが言えて、

プレセンテーションやその他のものを重視するあまり、素材を薄く見てしまうということもよく目にします。

岩崎さんはいかに適切な目で適切な処理をし、適切に提供するか。を極めていった。


その後に結果として現れたのは、前述したローストコンペティション。

日々の積み重ねが結果として現れた時でした。

そして焙煎を続けていくたびに『自分の色』が出ること喜びを感じ、どんどん楽しくなっていったと言います。



岩崎さん、自分は’’バランス型’’のコーヒーを焙煎していると表現していて。




個性をバチッと出すというよりは全体的にバランスが良く、後味は余韻で終わる。



僕は岩崎さんがローストしたコーヒーを飲んで、もう数年になりますが、あぁたしかに。。。となりました。


でも今こうして自分のスタイルを確立している彼の話を聞いていると、心からかっこいいなぁと思える。




どんな焙煎器を使っても、2、3回やれば適切な焙煎ができる。再現性の高さ。


うらちゃんもよくこの話していて、状況に合わせてすぐアジャストし、最高の写真を撮ることができないと、ダサいよね!と言ってますw



でもこれって僕にとっては結構緊張することで。。。

急にじゃあ料理作ってよ。と言われたらやはり少しは緊張する。笑

隠してるつもりだけど、その時の僕の頭はフル回転です。

でもそれがものとして、料理として現れた時、そして食べ手が喜んでくれた時。

ものすごく嬉しい。

これができるには多くの失敗と経験を積む以外にない。


人前で失敗することは本当に恥ずかしいし、取り返しがつかなくなる時もあります。

でもその時に失敗してると言ってくれるひとを大切に、実直に生きたいと思えた。

つづく