7月からひのめ店内でコース料理のみを提供するスタイルに変わってから1ヶ月が経ちました。
飲食業界のあり方、店のあり方、自分のあり方、多くのことを考慮して考え、今の営業スタイルにたどり着きました。
始める前は不安ばかりでしたが、いざ始めてみると、多くのお客様にご来店いただきました。
これもたくさんの方々に影で、後ろで支えていただいているから今に至っております。
帖佐さんには後ろからサポートしていただき、ウラタカメラマンの写真デザインとアイデアでひのめのブランドと僕の料理を世に発信していただいている。
月の庭前オーナーの香織さんには多くのお客様を連れてきていただき、膨大な知識と経験からこの若造は日々’’学ぶ’’ことをさせてもらい、頭もあがりません。
香織さんの姉のJIKONKAの恭子さんにもサポートをしてもらい、器から、藍染、など日々の’’生き方’’を学ばせていただいております。
初めは何気無しに応募したバイトからここに至るまで多くの波がありました。
ぶつかり、分かれ、また合流。
この波を味わったからこそ、今、こうしてここにいられるのだと思います。
’’経験’’が少なくなってきている現代社会では、こうして色々な経験を積めることは良く言えばラッキーなのかもしれません。
そしてそれが若いうちにできているということ自体、すごく感謝するべきことであり、チャンスでもあります。
これだけ多様化された社会で、自分を、店を差別化し、ブランド力をつけることは並大抵のことではありません。
でもそれをしないと’’他’’に埋もれてしまい、自分の居場所を失うような気がします。
近い将来はAIが料理を作るでしょうし、ファミレスにも美味しい(美味しく感じる)料理はたくさんあります。
そんな中で、あの店の料理が食べたいとなるにはどうしたらいいか。
それはもう、人、空間、空気。そして、1つ1つの料理に愛を込めること。
これに限ります。
サイゼリアで出している料理と全く同じ材料で同じ工程で作った料理をひのめで出していても、それはサイゼリアより美味しいと感じると思います。というか感じて欲しいです。
それは1つ1つきちんと愛を込めて作るから。
もちろんサイゼリアにも愛を込めて料理している人はいるかもしれません。
何が言いたいかというと、心込めてつくつたものは必ず相手に伝わります。
それを忘れてしまうときは、料理をするのをやめるべき時です。
もちろん僕も人間なので、毎回同じテンションで同じクオリティのものが出せるかどうかと言われると返答に詰まります。
でも愛を込めることは毎回怠りません。
愛を込めて作った料理が自分の想像するもの違ったら、それは僕の技術がまだまだ足りていない証拠です。
でもミスを含めてそれも成長の過程にいる証。
それでも応援していただけるお客様を大切にし、それらの方と一緒に店作りをしていきたいです。
精進しますので、これからも応援よろしくお願いいたいます。
ひのめ
上谷