三重県鈴鹿市
金沢木制作所
http://mokuseisakusho.com/
金沢 健幸 幸子 さん
深き木版画の世界。
作業場の風景をいくつかご紹介させていただきます。
木版画を彫るときはこうして水の入ったフラスコのようなものを通して光を当てながら作業しています。
月岡芳年の作品。
今では原画を手に入れることはかなり難しくなっているそうです。
とても貴重なものを見させていただきました。
色付け前のもの。
そして版木たち。
経年劣化の反れを防ぐためにベニヤを貼って加工しているものもあります。
木はほぼ山桜を使用。
均質で狂いも少ないうえ、加工性が大変優れている品種で大変重宝していると言います。
金沢さんは職業柄、木に接する機会が多く、当たり前に木のことを話してくれました。
だけどそれらは僕取っては真新しいことで、知らなかったことでもあり、知っておくべきことでもあるなと感じました。
僕たち日本人は建築をはじめ、多くの’’木’’に囲まれて過ごしています。
昔のように情報が少ない時代は肌で情報を得ていたのかとも思わせる先祖達の情報の質にいつも感銘を受けるばかりです。
近いようで遠い、遠いようで近い自然との距離をどう捉えるか。
私事ですが、この度亀山市内に引っ越すことになり、新たに古民家での暮らしを実践していくことになりました。
それにあたって(遅いのですが)、家のこと、木のことを学ぶ時間がとても多くなっています。
住を考えると、必然的についてくる’’自然’’という言葉。
こうして一つの木版画から読み取れることは山のようにあるし、それだけ膨大な情報量が詰まっているように思えました。
いや〜まだまだ自分は浅すぎます。
もっと深みのある人間を目指そう。
工場をご案内していただきありがとうございました!
次回は金沢さんのお家にお邪魔してお好み焼きを食べながらいろんなお話を聞いた回になります〜〜
つづく