愛知県名古屋市
KISO
加藤耕平さん
今まではお店をフォーカスしてきましたがこれからはKISOの代表、加藤さんのお話を。
両親の影響でパンに興味を持ち始めた加藤さんは大学に進んだ後、パン職人になることを志しました。
加藤さんを一言で表すと、まっすぐに美味しいものを見つめる心を持った人だなと感じました。
KISOってとても素敵な内装に心地の良い店内、ディスプレイや商品も心惹かれるものが多々あります。
でも少し皮を剥いでみると上っ面だけの店が多い中、KISOは違った。
これは僕が中に入って一番感じたことです。
営業中はパンの状態チェックから全ての厨房スタッフをきをかけ、なにか変わったところがないか常に視野を広げて仕事にかかる。
砂糖の量の微妙な違い、揚げ具合、焼き具合、ベーカリーの厨房で気にするところは山ほどです。
それを僕が見ている限り全てやっていた。
総監督みたいでした。
ものすごい熱量がいるなと厨房に入ってみて思った。
久々にめまぐるしく忙しい、厨房!という感覚。
新鮮で懐かしかった。
KISOはオープンしてちょうど先日約3年が経ちました。
元々愛知県生まれの加藤さんは
大阪や東京、福岡の数々のベーカリー修行した後、満を辞して自店をオープン。
大阪時代の自分との共通言語がたくさんあり、近い存在だなぁと勝手に親近感を湧かしてました。
1日目の研修の後、加藤さんとカフェに行き、カレーを食べに行って、パンに対する思いや日々の考え、仕事に思うことを色々聞いていく中で加藤さんの人物像がもくもくと浮かび上がってくる。
‘’日常での消費と嗜好品’’
僕にとってパンはあくまで’’日常の消費’’であると思っていた。
けれど加藤さんはパンを’’嗜好品’’と捉えていました。
考えたこともなかったですが、まぁ確かに米食文化の私たち日本人からするとパンというものそのものが嗜好品なのかもしれない。
フランスでは、日本でいう銭湯のようにパンの公共価格?が定められていると言います。
少し複雑な気もしましたが、嗜好品になるか否かの線引きは’’自分で作れるかどうか’’な気もしたり。ちょっと違うかな。
つづく