三重県松阪市
鍛冶安大徳
赤畠 大徳 さん
’’その辺に落ちてていいと思えるもの’’
大徳さんが目指すものづくり。
なんだかこの言葉を聞いて、とても新鮮な、けど懐かしいような淡い気持ちになった。
何と対比してもいい。
対比するものがないほど、本能的に良いと思える。
僕はものづくりをする人間ではなく、生産の後のテーブルを彩る人間ですが、これからモノの購入するときはこの言葉を大切にしたいと思いたいです。
これって造り手はどんな思い出作っているのだろう?
造り手の顔が思い浮かぶと、必然と大切に、丁寧に扱おうとする気持ちが芽生えると思う。
そんな大徳さんにも、不調な時もある。
やろうと決めた時を途中で投げ出していいのか?
このまま続けるしかない。
不調だけどやっているうちに調子良くなってくはずだ。
そんなことを思いながら作っているとうまく作れない時が多い。
’’辞める勇気’’も大事だといいます。
’’モノ’’は変わってなくて、’’自分’’が変わっているだけ。
職人の精神力、タフネスを垣間見ることができてとても震えた。
手仕事は特に、良い精神状態の中で行わないと、仕上がってくるものが良く見えてこない。
それが第三者にとって素晴らしいものであったとしても。
僕のように対人のリアルタイムのコミュニケーションを必要とする商売は’’止める’’ということは基本できないものだけど
『今日はうまく料理が作れないのでお店休みます』と提示することは、なんだか理にかなっているようにも思えた。
社会がそういったことも容認できる、穏やかな精神になる日を願って。
大徳さん、本当にありがとうございました。
僕は最初彼の手を見て、とても興奮した。
出会ってすぐ思わず握手してください!と言った自分は、本能的にかっこいい漢だ。。。と思っていたのだろう。
今ひのめでは大徳さんの包丁を使わせていただいてます。
日々手に馴染んでいく、柔らかな気の流れる包丁からは大徳さんの顔がチラッと思い浮かびます。
その度に、ちゃんと使おう、大徳さんに負けない熱量で料理しよう、と、僕の心のカンフル剤としても大活躍しておりますw
料理人の人生で一番長くを共にする大切なモノに出会えて最高に嬉しい気持ちです。
ご紹介いただいたにこパンのみきさん、ありがとうございました。
終わり