三重県多気郡大台町
元坂酒造株式会社
元坂 新平 さん
元坂酒造最終回。
最後は畑の案内してもらいました。
元坂酒造にはKINO/帰農という商品があります。
八兵衛という昔からの定番商品に加えて、自社栽培した酒米・伊勢錦(いせにしき)を使い、生酛造りで醸すことをテーマにしたKINO。
伊勢錦の可能性、そして新平さんが思う日本酒への課題意識を解決するためのプラットフォームとして生まれたこのお酒は”全ての産業は農に帰す” というコンセプトのもと、日々着々と名が広まっています。
畑を案内してもらいながら、’’生産者’’の顔が見えなくなっている(見ようとしていない)現状を打破するために新平さんの努力は並大抵のものではないことが見えました。
『土地を飲む』
新平さんと話しているとこんな言葉が浮かんできた。
銘柄を飲むのでもなく、欲を満たすものでもなく、
元坂酒造のお酒を飲んで、ブワッと、その土地の景色とにおい、味を感じる酒。
それが元坂酒造の作り出す酒なんだと思います。
畑を案内していただく中で、1000年前から農地として使われている畑にも案内していただいたり、
無農薬で米を育てている畑も案内していただきました。
対して道中には多くのソーラーパネルも設置されていることも発見し、
’’農村’’としての団結力の必要性も感じた。
農地と農村の力。
東北の一部などでの一部の小さな集落では’’農村’’ として機能しているところもあるといいますが、本当にごくわずかになってきています。
農村の力が上がることによって、その村の価値が上がり、そこへ訪れる人が増える。UターンやIターンが増え、村の知名度も上がる。
だけどその弊害もあって、誰でもウェルカムにしてはいけないのことも熟考しないといけないですね。。。
そして最後は『水』。
ここ大台町には宮川という清らかな水が流れる川があります。
酒造りの源は水。
僕たちは水の循環の中にいて、その生産活動の中で『水』の流れを大切にしたいという想いのなかで新平さんは生きています。
’’水にできるだけノイズを落とさないように’’
新平さんがこう表現した言葉の中に、大きなものがたくさん詰まっていました。
環境とか自然という言葉に対する新平さんの思慮深さには本当に感化されるものがあって、
僕も亀山という土地に根ざすこと、周りの環境にいることについてもっと言葉に出しながら考えないといけないと思った。
この’’水’’については僕の口から語りきれないこと多しでございますので、是非直接新平さんから聞いてください。
つい先日、志摩にオープンしたCO BLUE CENTER。
第10回で取材させてもらったみちやさんの考えと通ずるところもたくさん垣間見れました。
(ちなみに新平さんはみちやさんにご紹介していただきました。ありがとうございます!)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000104796.html
新平さん、お忙しい中本当にありがとうございました!
バシッと生きてる人はやっぱりかっこいい。
今回のお話で、より’’飲食店’’として、飲と食の関係を再確認できました。
おわり。