マスクして料理すること

終わってます。

以前東京から帰って来た時、たまには世間の風に倣ってみようと思い、マスクをつけて営業したことがありました。

あれはダメです。

今まで一度もマスクをつけて営業したことはなかったですが、これは本当にダメです。

味覚や嗅覚がかなりおかしいことになりました。

スープの味見一つにするにしても、マスクを取り、スプーンをとり、口の中に運ぶ。そしてマスクを戻す。

まず、第一に、

マスクの匂いが残ったまま味見をするので味が変になります。

第二に、

マスクをもどしたらまたそのマスクの中のこもった空気とスープの味が混ざり合って、かなり気持ち悪くなります。

いやぁ、僕にはとてつもなく無理な作業でした。特に営業中は。

多くの飲食展ではマスクをつけながら営業しておりますが、それは如何なものでしょうか。

匂いも嗅げない、口に伝わる温度も濁る。

それで料理をしてて楽しいのかとも思いました。

それだったらもう機械にやらせてしまえばいい。

彼らの方が的確に確実な温度、味で提供できる。

人の手で作られるということは一つ一つ味が違うからいいんじゃないか。

ひのめで提供している料理は隣の組の人とは味が違います。

薄味のが良さそうだな、少し長めに茹でた方がいいかな、あの人はこんな盛り付けのがいいかな、など、人によって変えるのが本望ではあります。(毎回できているわけではありません)

でもそれがこうして個人でお店をやっている強みであり、そこをおろそかにすると、どうなんでしょうか。

エゴでやり続けるのもいいですが、料理を提供している以上、食の一旦を担っているという自覚は持つべきです。



マスクを通して色々なことが頭に思い浮かんで来ました。

医療従事者の方には申し訳ないですが、僕はマスクはつけれません。

日頃の生活習慣を見直したら、今流行りのウイルスになんぞ目にくれる暇もない体になるはずです。

科学的なことは言えませんが、精神面、身体面は間違いなく強くなると僕は信じています。

食とはなんですか。

CHAN