DAY6
コチへ
この日からは北上してkochiという元ポルトガル領の町へ向かった。
おしゃれタウンkochi。
田舎臭さがあまりせず、ちょっと都会の風が吹いた、独特な町。
コチに電車で向かう道中、小太りのインド人と隣になった。
あいつは横でむしゃむしゃビリヤニを食っていた。
少し外の空気を吸うと、ツーンと鼻につくにおいがする。
なんだろうねと妻と話していると、小太りインド人が、palmと言ってきた。
こいつは一切笑わず、表情を変えないが我々と話したいのであろうか?
少し話してみる。
ちぎれちぎれの話が噛みあってきた。
彼はたぶん賢い人間だ。
8月8日、明日は原子力爆弾が長崎に落とされた日だよな。と彼はいう。
正直ぼくは原爆が投下された日が8か9かわかってなかった。
太ももを軽く叩かれ、なんでだよと喝を入れられる。
まあたしかにそうだよな。と思いながら、自国の過去の出来事にもっと着目して、次に繋いでいかなければと改めて強く思った。
この世には僕らよりはるかに僕らの国を知っている人がいる。
それはこうして外に出ると本当によくわかる。僕の場合は本当にそうである。
名前は知らない、あのインド人といろいろ会話できてよかった。
英語は話せるべきだと、心から思う。
ただインド人の英語はマジで聞き取りづらい。