いのちをいただくと言うこと。

 

先日、亀山の母達とミッキーで舞鶴にある寒山捨得さんに行ってきました。

清水さんと奥さんのミヤビさんが営んでいる民宿になります。

2日間、ジビエのご馳走をいただき、大満足な旅行でした。

僕は初めて屠殺直後の鹿、イノシシのレバーを食べましたが、なんと言うか、天に昇る勢いの味でした。

イノシシは舞鶴に到着すぐに、100kg近くの大物が解体現場に吊るされている光景を目の当たりにし、これのいのちをいただくのか。。。と怯えながら恐る恐る食べたのですが、なんとまあ癖がなく、面白い食材でした。

焼いてもパサパサにならず、レバーのようでレバーでない、何か新しい部位のようにも感じ得ました。

鹿においては、屠殺2時間後のものを口にし、驚くべきフレッシュさでした。

なかなかできない体験をさせていただき、周りのみんなに感謝でしかありません。

今でも強く記憶に残っているのが、2日目の朝、罠にかかった鹿を見るべく、寒空の中車を走らせていると、そこには罠にかかった鹿がいました。

前日にたらふく鹿を食べた後に、あの罠にかかった鹿の狂気めいた鳴き声を聞いた時、胃の中のものが逆上しそうになり、声を聞くのがとても辛かったです。

それから、その鹿をその場で殺め、トラックの荷台に積んで、僕もその荷台に乗りました。

だんだん呼吸が浅くなり、目の色が青くなっていく鹿をみていると、今まで’’美味しいかどうか’’を考えて食べていたものに対して、すごく浅はかなものなんだと感じ、もっと食材の背景をシリ、伝えないといけないと言う使命感に駆られたのを覚えています。

屠殺場に着いた時、その鹿はもう虫の根で、自分で動くことはできません。

鹿の解体が始まり、みるみるうちに筋肉が見えてきて、中からは湯気が出ていました。

ためにし触ってみたところ、びりっとした静電気のようなものが手に走って、まだ生きているぞと言わんばかりの衝撃を受け、数秒立ち尽くしていたような気がします。

皮が剥けた頃にはもう’’肉’’に変わっていて、ああ、今肉になった。と肌で実感しました。

学ぶことの多かった2日間。

僕はなにをすべきか。

いい勉強になりました。

清水さん、ミヤビさん、ありがとうございました。

CHAN